第36回FINAL FANTASY XIV プロデューサーレターLIVE(PLL)で新ジョブ「赤魔道士」のバトル仕様がある程度公開された。この記事では赤魔道士とエオルゼア世界設定との関わりについて触れてみたいと思う。
赤魔道士がエオルゼア史に登場した経緯については公式サイトで概要が紹介されている。
赤魔道士
アバラシア山脈の東端、峨々たる山岳地帯「ギラバニア」。
第五星暦末期のこと、迫り来る水の災厄「第六霊災」から逃れるため、星の輝きに導かれた人々が、方々から山間を目指して集結したという。その中には、魔大戦で激しく戦い合った魔法都市「マハ」の黒魔道士と、古都「アムダプール」の白魔道士の姿もあった。
そして、滅びの定めに抗うため、かつての敵同志が手を結び、黒魔法でも白魔法でもない新たな魔法体系の確立に挑む。かくして、「細剣」を手に戦う「赤魔道士」が誕生したのである。
この記事では世界設定好きな方のために赤魔道士登場の背景について補足しておきたいと思う。 (以下、ちょっとだけサブストーリーのネタバレを含むのでご注意願いたい)
マハの黒魔法とアムダプールの白魔法
ヤフェームの地に勃興した都市国家「マハ」に黒魔道という魔法体系が成立し、黒衣森南部森林に築かれた石像の都「アムダプール」で白魔法は発明された。この両者が並び立つことで平和が続いていたが、この2つの都市国家は密かに軍拡を続けていたのである。そしてエオルゼア全土を巻き込む魔大戦が勃発する。
300年の長きに渡って魔大戦は続き、属性バランスが崩れたエオルゼアの地に「第六霊災」が訪れる。河川の氾濫や大津波から逃れた人々はアバラシアの山岳地帯ギラバニアへ避難する。
と、ここまでは公式世界設定資料集にも記載があったのだが、赤魔道士については触れられていない。
じつは「蒼天のイシュガルド」に続く拡張パッケージに赤魔道士を追加することについては開発内でもかなり悩んでいたことを第35回PLLにて吉田Pが発言している。当時は風水士や陰陽師も検討したことがあるそうだ。
ファイナルファンタジーシリーズの過去作でも赤魔道士は白黒ある程度の魔法を扱えていた。それをヒントにFFXIVらしいジョブに仕上げようとしたのだろう。
エオルゼア公式世界設定資料集にも存在しなかった、新生編以降のオリジナル要素、それが赤魔道士だ。
さらに、吉田P曰く「僕の作るものは尖ったものになる」そうで、それがブラックマナ・ホワイトマナのゲージと魔法剣というバトルスタイルとして仕上がってきたのだと思われる。
というわけで、赤魔道士は世界設定には元々なかったオリジナル要素である可能性が濃厚である。白でもない黒でもない魔法体系を目指して生まれたのが「細剣」を手に戦う「赤魔道士」。第六霊災中のギラバニアでいったい何と戦う気だったんだろうかとちょっと気になったりもする。
学者は新生編以降に追加されたジョブのわりにはストーリーがよく練られていた。ひょっとすると赤魔道士のジョブクエストでも、人々が避難したギラバニアで何があったのか説明が行われるのかもしれない。